ブログBLOG
2025.08.09

フロアタイル選びで後悔しないための知識│基本と種類別の特徴を解説

床はお部屋の印象を大きく左右する大切な要素。なかでも「フロアタイル」は、デザインの豊富さとお手入れのしやすさから、リフォームで選ばれる人気の床材です。

しかし、その手軽さから深く考えずに選んでしまい、「イメージと違った…」と後悔につながるケースも少なくありません。

そこで今回は、フロアタイル選びで失敗しないために、知っておきたい基本の知識とチェックポイントを分かりやすくご紹介します。

どんな種類があるの?代表的なフロアタイル3選


まずは、フロアタイルの前提について解説します。

フロアタイルとは、その名のとおり本来は「タイル=石」のことです。しかし、リフォーム時の説明においては、「フロアに貼るもの」を総称してフロアタイルと呼ぶことも多くあります。つまり、石の素材ではないものもフロアタイルの一種として認識されていることが多くあるのです。代表的なものでいうと、「長尺シート」と呼ばれる製品です。石素材に比べて設置できる場所が多いため、多くの住宅で使用されています。

以下では、一般的にフロアタイルと総称される3つの素材について解説します。

1. 塩化ビニル製フロアタイル(長尺シート)
一般的にフロアタイルというと、このタイプを指すことが多いです。この素材は石ではなく、主に塩化ビニル製の製品が主流です。表面のデザインは木目や石目調など、豊富な種類があります。水や傷に強く、キッチンや洗面所、トイレなどの水まわりにも安心して使えます。コストパフォーマンスにも優れ、住宅から店舗まで幅広く活躍する定番の素材です。

2. セラミックフロアタイル
粘土などを高温で焼き固めた、いわゆる「磁器タイル」です。非常に硬く、水・火・傷のすべてに強いため、半永久的ともいえる耐久性を誇ります。その重厚感と高級感は、玄関や土間、こだわりの空間のアクセントにぴったり。ただし、素材自体が硬く、冬場は少しひんやりと感じるかもしれません。

3. 石材フロアタイル
大理石や御影石(みかげいし)などの天然石をタイル状に加工した、最高級の床材です。一つとして同じ模様はなく、天然素材ならではの圧倒的な存在感が魅力です。非常に高価で重量があるため、採用できる場所は限られますが、空間を格上げしてくれる特別な素材です。

なぜ人気?フロアタイルが選ばれる理由


多くのご家庭でフロアタイルが選ばれるのには、大きく4つのメリットがあります。
1. 優れた耐久性
塩化ビニル製のフロアタイルは、水に強いのが特徴です。傷や摩擦にも強く、へこみにくいメリットもあります。土足にも耐えられる製品が多く、重い家具やキャスター付きの椅子による跡も付きにくいため、リビングやダイニングにも安心してお使いいただけます。
2. 自由なデザイン性
まるで本物の木や石と見間違えるほどリアルなものから、個性的なパターン柄まで、デザインの選択肢が非常に豊富です。一般的なフローリングでは施工が難しいヘリンボーン柄(山形に板を組む張り方)なども、フロアタイルなら手軽に実現できます。
3. お手入れがしやすい
耐水性が高く、汚れが染み込みにくいのも嬉しいポイント。飲み物などをこぼしてもサッと拭き取るだけで済み、フローリングのような定期的なワックスがけも基本的に不要です。日々の掃除の手間をぐっと減らしてくれるため、忙しいご家庭の強い味方になります。
4.建具に干渉しない
塩化ビニル製フロアタイルの場合、建具に干渉しないこともメリットです。

・塩化ビニルの厚さ:2~3ミリ
・セラミックタイルの厚さ:10~20ミリ

厚みのある床材の場合、その段差でドアが開かなくなってしまうケースが考えられます。薄めの素材である塩化ビニル製フロアタイルは、厚みを気にせず多くの場所で使用できます。

フロアタイル選びで後悔を防ぐための注意点


多くのメリットがある一方、知っておきたい注意点も。後悔を防ぐために、次の3点は必ず確認しましょう。
1.設置場所と柄のつなぎ目に注意する
広い範囲にフロアタイルを設置する場合、柄のあるデザインだとつなぎ目が多くなってしまうことがあります。つなぎ目が多いと水が浸入するデメリットがあるため、できるだけ少ないつなぎ目が推奨されます。塩化ビニル製フロアタイル(長尺シート)の柄はイラストなので、つなぎ目を気にせず長いままの状態で貼ることが可能です。

2.ケース販売しかしていないことがある
フロアタイルをメーカーに注文する際、ケース買いといって、まとまった数でしか買えないことがあります。もし狭い範囲だけの施工の場合でも、最低注文数があることで、余分なコストがかかってしまう場合があるので注意しましょう。また、石素材のタイルの場合、専門の職人しか施工できないことも多くあります。そのため、技術的なコストがかかってしまうことも把握しておきましょう。
3. 汚れが目立ちやすいことがある
お手入れが楽なフロアタイルですが、デザインによっては汚れが気になることも。とくに、目地や表面の細かな凹凸にはホコリが溜まりやすい傾向があります。また、真っ白なタイルや単色のものは、髪の毛や小さなゴミが目立ちやすいというお声も。デザインだけでなく、表面の仕上げや目地の深さも確認すると安心です。
4. 滑りやすさ
ツルツルとした光沢のあるタイプは、水に濡れると滑りやすくなることがあります。キッチンなどの水まわりや、小さなお子様、ご高齢の方、ペットと暮らすご家庭では特に注意が必要です。製品によっては滑り止め加工が施されたものもありますので、安全性もしっかりチェックしましょう。
5. インテリアとの相性
デザインが豊富なだけに、床だけが浮いて見えてしまう失敗も。床は空間の大部分を占めるため、壁紙やドア、家具との調和を考えることがとても大切です。気になるタイルを見つけたら、必ずA4サイズ以上の大きなサンプルを取り寄せ、実際に使うお部屋で確認しましょう。朝昼晩の光の当たり方で見え方も変わるので、じっくり時間をかけてチェックするのが後悔しないコツです。

まとめ



フロアタイルは、デザイン性と機能性を両立できる、リフォームの心強い味方です。その魅力を最大限に活かすには、メリットだけでなく注意点も理解し、お部屋との相性を丁寧に見極めることが欠かせません。

ぜひ今回のポイントを参考に、あなたの暮らしにぴったりのフロアタイルを見つけて、快適で美しい住まいを実現してくださいね。


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
30年以上の現場経験を持つ建築士とスタッフが、お客様の人生を考えて住まいをつくる会社です

【全国対応可能】調査/コンサルティング
劣化度の調査、耐震診断、耐震補強、床下調査

【埼玉県/関東全域出張可能】工事
修繕、リフォーム、リノベーション、外壁塗装工事、介護リフォーム
キッチン・浴室・トイレ改修、内装工事、間仕切り工事 等

お気軽にご連絡ください♪    
電話:048-729-4517

〒331-0802 さいたま市北区本郷町1579
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::